「元寇750年記念プロジェクト」の一環である「国際歴史シンポジュウム」へ多くの皆様方がお越し頂き誠にありがとうございました。
今回のシンポジュウムを企画した経緯について少し触れたいと思っています。モンゴル襲来の歴史真実を多くの皆様方に知ってもらいたい、また、鷹島海底遺跡の研究に合わせて、歴史学者の意見を聴きたいという想いがありました。
幸運に、元寇についてドキュメンタリー作成チームの案内をきっかけに、オユントルガ博士と意見交換ができました。その後、昨年8月にモンゴル文化遺産財センターへ訪問した時、元寇の研究に詳しい日本の学者たちと交流を検討する方針を決めました。また、昨年11月にモンゴル特命全権大使B.バヤラサイハンの福岡県庁へ表敬訪問の中で、元寇シンポジュウムについて取り上げられ、更に後押しとなりました。その後、九州大学の岩田理事・副学長、モンゴル国文化省文化財遺産センター長 G.エンフバト、当センターの保存科学研究室長 M。オユントルガと多くの先生たちのご理解とご協力を得て、今回のシンポジュウムが大成功致しました。
今回のシンポジウムで研究成果を発表して頂きました学者の皆様、そして関係者の皆様に心から感謝申し上げます。誠にありがとうございました。
元寇は、世界の歴史において多くの文化や民族に影響を与えました。そして、今回のシンポジュウムは、歴史における争いや対立を新たな視点から理解を深めるきっかけとなり、平和な未来へ導いていく大切な一歩と期待しています。今回の発表や討論については、両言語で冊子にして後世に伝えていきたいと思っています。
今年は、九州大学とモンゴルの関係にとって特別な年となっています。8月にはウランバートルで九州大学フォーラムが開催され、昨日にはモンゴル同窓会の認定式が行われ、そして本日は国際歴史シンポジウムが開催されています。今後、学術協力や人材育成など様々な分野での交流が広がり、共に発展していくことを確信しています。
最後に、今回の深い縁をきっかけとし、共同研究、知識や経験の学び合いの場を多く作って頂き、次世代のリーダーや専門家の育成への促進、両国の双方の発展につながることを祈念いたします。